チャートパターンを判断するためには、チャートパターンを知っていなければならない。そして、チャートパターンを判断するためには、サポートラインとレジスタンスラインを引くことから始める。また、様々なインジケーターを活用することで、チャートパターンを判断することができるようになる。
サポートラインとレジスタンスラインは、テクニカル分析において最初に判断しなければならない非常に重要なラインである。 これらのラインには、市場参加者(トレーダー)の心理(精神)状態がよく反映されている。従って、人間が市場をコ[…]
本記事では、FXや株のトレードをするに当たり、最低限知っておくべき5つのチャートパターンについて解説してある。以下に説明してある5つのチャートパターンを理解することで、より多くの投資機会を見出すことができるはずである。
ギャップ(窓)
ギャップとはすき間(窓)のことである。前日のローソク足からすき間を空けて、ローソク足が跳んだ場合にギャップが発生する。ギャップにはギャップアップ(GU)とギャップダウン(GD)がある。日本語では、それぞれ上窓、下窓と呼ぶ。
ギャップアップが生じると、そこがサポートラインとなり、価格はさらに上昇の勢いが増すことが多い。逆にギャップダウンの場合、そこがレジスタンスラインとなり、下落トレンドがより顕著化する。
サポートラインを割り込んでこない限り、上昇トレンドは継続すると考えてよいだろう。上はアップルの日足チャートである。出来高の増加を伴いながら、上窓を開けてギャップアップ(矢印)している。ギャップアップした日の安値が、サポートラインとなっている。
ヘッドアンドショルダー(三尊)
ヘッドアンドショルダーは、株やFXのチャートにしばしば現れるパターンである。その名前が示す通り、左右のショルダー(肩)と真中のヘッド(頭)で形成されるチャートパターンである。三尊とも呼ばれている。
ヘッドアンドショルダーの特徴は、以下の通りである。
- 頭が一番高い
- 右肩は左肩よりも低い
- 両肩の高値では出来高が減少
- ネックライン下放れ後に戻りを見せるが、ネックラインを超えることはない
- 頭の高値からネックラインまでの値幅が、ネックライン下放れ後の下値目途となる(赤矢印線)
トリプルトップ/トリプルボトム
トリプルトップまたはトリプルボトムは、ヘッドアンドショルダーの変形パターンである。ヘッドアンドショルダーでは3つの高値(両肩と頭)がそれぞれ異なる値であるのに対し、トリプルトップまたはトリプルボトムは、3つの山(谷)が全て同じ値であることが、大きな違いである。
トリプルトップが現れた場合、上昇トレンドの終わりを示唆している。逆にトリプルボトムの場合、下落トレンドの終りを示唆している。
ダブルトップ/ダブルボトム
.ダブルトップまたはダブルボトムは、2つの山(または谷)の値が同じ場合のチャートパターンのことである。
以下の特徴がある。
- 2つの山の価格が同じ
- 2つ目の山の高値では出来高が減少
- ネックラインを割り込むとき、出来高は増加
- 高値からネックラインまでの値幅が、ネックライン下放れ後の下値目途となる
ダブルトップは、上昇トレンドにおいて見られ、しばしば上昇トレンドの終りのサインとなる。一方、ダブルボトムは、その逆のパターンである。
ソーサ―トップ/ソーサ―ボトム
ソーサ―とは『お皿』のことである。ローソク足がお皿のような形で並んでいるチャートパターンである。
ソーサートップは天井圏での値動き、一方ソーサーボトムは底値圏での値動きのことである。従って、ソーサ―トップが現れたときは、下落トレンドへの転換が迫っていることを示唆しており、ソーサーボトムは上昇トレンドへの転換が近いことを示唆している。
まとめ
- ギャップアップ/ギャップダウン
ギャップアップはサポートライン、ギャップダウンはレジスタンスラインとなる。 - ヘッドアンドショルダー
天井を付けたサインとなり、その後下落トレンドに転換することが多い。 - トリプルトップ/トリプルボトム
トリプルトップは上昇トレンドの終わり(下落トレンドの始まり)、トリプルボトムは下落トレンドの終わり(上昇トレンドの始まり)を示唆している。 - ダブルトップ/ダブルボトム
ダブルトップは上昇トレンドの終わり(下落トレンドの始まり)、ダブルボトムは下落トレンドの終わり(上昇トレンドの始まり)を示唆している。 - ソーサートップ/ソーサーボトム
ソーサートップは天井圏での値動き、ソーサーボトムは底値圏での値動き。