ロスカットを克服しFXトレーダーとして生き残る方法

FX

ロスカットとは?

ロスカットは英語で“Loss cut”です。Loss=損失、Cut=切る・止めるという意味なので、ロスカットは「損失を切る(止める)」から「損失を確定させること」という意味になります。

ロスカット=損失を確定させること

トレードでは、ポジションを取った後(エントリー後)に自分の思惑と反対方向へ動くことなどしょっちゅうあります。

そのとき、自分が決めたルール(マイルール)に従い、ポジションの損失を確定(ロスカット)させる必要が出てきます。

ロスカットはプロのトレーダーでも日常茶飯事。勝率100%というのは、まずあり得ません。ましてや投資初心者なら、ロスカットせずに相場に立ち向かうというのは、愚の骨頂です。

従って、我々個人投資家はポジションを取る前から、ロスカットするポイントをあらかじめ決めておく必要があります。

利益と損失(ロスカット)を繰り返して、トータルで勝つというのがトレードで勝つための王道です。

ロスカットには2種類ある

ロスカットには以下の2種類のパターンがあります。

  1. 自らの手によるロスカット
  2. FX会社による強制ロスカット

自らの手によるロスカット

こちらの数字を見てください。

  • 1回=50%
  • 2回連続=25%
  • 3回連続=12.5%
  • 4回連続=6.3%
  • 5回連続=3.1%
  • 6回連続=1.6%
  • 7回連続=0.78%
  • 8回連続=0.39%
  • 9回連続=0.19%
  • 10回連続=0.098%

これは50%の確率を想定したとき、それが連続して当たる可能性です。2回連続当たる可能性でも既に25%まで低下しています。7回連続となるとその可能性は1%にも満たない数字。10回連続は言うまでもありません。

トレードは「上昇するか」、「下落するか」を当てるものなので、当たる確率は50%となります。実際はスプレッドやトレーダーの実力(エントリーのタイミング)など他の要素が絡むので、正確に50%とは言えませんが、ここでは便宜上そのように仮定しています。

これを見てもわかる通り、ロスカットなしにトレードをし続けることは、ほぼ不可能であることがわかると思います。

従って、トレードで連戦連勝ということは、起こり得ません。先にも書いたように、利益と損失を繰り返して、トータルで資産を増やしていくというのが現実的かつ唯一の方法になります。

ただ「自らの手でロスカット」するには、自分なりのロスカット基準(マイルール)を確立させておかなければなりません。やみくもにロスカットを繰り返していては、「損切り貧乏」になるだけです。

ロスカット基準の例としては以下のようなものがあります。

  • 1回のトレードにおける最大損失の割合を決めておく(例;2%まで)
  • 1回のトレードにおける最大損失のピップス数を決めておく(例;5ピップスまで)
  • サポートラインやレジスタンスライン、移動平均線を目途にする(例;サポートラインを下に割れたらロスカットなど)

詳細は別記事にて解説してあるので、以下の関連記事をご参照ください。

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FX会社による強制ロスカット

基本的に「自らが引き起こした損失は、自らの手でそれを確定させる」方が健全な対応と言えます。

しかし、相場に逆らってロスカットせずに塩漬けにした場合、遅かれ早かれFX会社のルールに従って機械的にロスカットされることでしょう。

もしかしたら、一度や二度はロスカットされずに値がプラス圏まで戻ってくるかもしれません。しかし、そんな幸運が延々と続くわけがありません。

ポジションを自らの手でロスカットしなければ、いつかFX会社のルールに従って、強制ロスカットされる日がやってきます。

そのときの損失は、自分の手によるものよりも膨大になります。場合によっては追証と言って、FX会社にさらに支払わなければならない場合も出てきます(自己資金以上に損失が拡大した場合、追証が発生します)。

強制ロスカットが発生するメカニズム

ここまでの説明でもわかるように、ロスカットは自らの手によるものの方がダメージも小さく、より健全なトレードと言えます。そして、極力(絶対に)避けなければならないのは強制ロスカットです。

強制ロスカットのルールは、各々のFX会社によってまちまちとなっていますが、ここでは一般的な例を挙げて強制ロスカットになるシチュエーションを説明してみたいと思います。

例えば、以下のような条件でロング(買い)ポジションを取ったとします。

FX口座への入金額=10万円
買値=100円
取引量=1万米ドル(100万円)
レバレッジ=25倍

レバレッジが25倍のときの証拠金割合は4%です(計算方法があります)。つまり、取引量100万円の4%に当たる4万円が証拠金となります。

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証拠金維持率の求め方は以下の計算式になります。

証拠金維持率(%)=時価評価額÷証拠金×100

つまり、エントリー時点(ドル円=100円)での証拠金維持率は、10万円÷4万円×100=250%になります。

しかし、ドル円のレートが95円になった場合、時価評価額が5万円に減ります。すると証拠金維持率は、5万円÷4万円×100=125%となります。

先ほども述べましたが、FX会社の強制ロスカットルールはまちまちですが、「証拠金維持率が100%になると強制ロスカットを発動する」というルールを採用している場合、どのようなシチュエーションで強制ロスカットとなるか考えてみましょう。

このルールに従った場合、上のケースではドル円のレートが94円を下回った場合、強制ロスカットが発動されることになります(時価評価額=証拠金=4万円となり、このときの証拠金維持率はちょうど100%)。

強制ロスカットを防ぐには

強制ロスカットを防ぐ方法は2通りあります。

  1. FX口座に入金する
  2. ポジションを減らす

FX口座に入金する

強制ロスカットが発動するポイントは、証拠金維持率と時価評価額(上の例だとドル円のレート)によって決まります。

ここでもう一度、証拠金維持率の計算式を書いておきます。

証拠金維持率(%)=時価評価額÷証拠金×100

ドル円のロング(買い)ポジションを持っている場合、買値よりも価格が下落(円高)すると時価評価額が減っていきます。

そこで、FX口座に入金することで時価評価額を上げ、証拠金維持率を上げるわけです。そうすることにより、強制ロスカットを防ぐことはできます。ただし、この場合、時価評価額が下落するに従い、入金し続けることになります。

相場というのは容赦ありません。こういうときに限って、自分の思惑と反対方向へどんどんと動いて行ってしまうもの。潤沢な資金がある人は良いですが、そうでない場合、いずれは強制ロスカットという結末が待っています。

ポジションを減らす

強制ロスカットを防ぐためには、ポジションを減らすことの方がおすすめです。ポジションを半分にすれば、単純に必要証拠金も半分になり、証拠金維持率は2倍になります。

例えば、10万通貨のポジションを持っていて、証拠金維持率が90%になったとします。そこで、5万通貨を損失確定(ロスカット)すれば、証拠金維持率は180%に上がりますので、強制ロスカットを防ぐことができます。

ポジションを減らすことの方がより現実的またベターな対応だと思います。

まとめ

トレーダーならだれもが知っている「プロスペクト理論」という有名な理論があります。人間の根源的な心理をずばり言い当てており、多くのトレーダーが損失を確定(ロスカット)できない心理的メカニズムが説明されています。

この理論をFXトレーディングに当てはめて表現してみると、以下のような感じになります。

【プロスペクト理論】
トレーダーは思惑通りに値動きをして利が乗り始めると利益確定をしたくて居ても立っても居られなくなる。
一方、思惑の反対方向に値が動き、損失がどんどん拡大していくのを見ると、その損失を回避していつまでもそのままにしてしまう(塩漬け、または強制ロスカット)。

先にも書いたように、この理論は全ての人間が持っている根源的な心理状態を説明しています。しかし、トレードで勝つためには(損小利大のためには)、プロスペクト理論とは真逆の心理状態が必要です。

そのためには、ロスカットを何度も繰り返し、少しずつ克服していくしかありません。自分の思惑と反対方向の動きをしたら、マイルールに従い、躊躇なく、機械的に、淡々とロスカットできるまでトレーニングしていきましょう。

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