株価は一方的に右肩上がりとなることはありません。通常は上がったり下がったりを繰り返しがら、トレンドを形成していきます。
ファンダメンタルズも同じです。悪材料が出尽くすと、徐々に好材料が出始めてきます。
このように株式の世界は、一定のサイクル(循環)があります。
それでは、このようなサイクルはなぜ起こるのでしょうか?
いろいろな学説があるかと思いますが、その内の一つが投資家の心理サイクルだと思います。
投資家の心理サイクルは以下の通りです。
- 楽観
- 興奮
- スリル
- 陶酔
- 心配
- 現状否定
- 恐怖
- 自暴自棄
- パニック
- 屈服
- 落胆
- うつ
- 希望
- 安心
- 楽観
これらを4つのステージに分類して解説していきます。
第2ステージ;不安・現状否定・恐怖
第3ステージ;自暴自棄・パニック・屈服・落胆
第4ステージ;うつ・希望・安心
第1ステージ;楽観・スリル・陶酔
多くの投資家は心の奥底で「自分の思い通りになる」と期待して株を買います。そして、期待通りに株価が上昇すると(興奮)、「もっと稼いでやろう!」という欲が増幅します。
そして、期待以上に株価が上昇し利益が得られると(スリル)、欲は強欲へと発展していきます。
相場心理サイクルの天井では、投資家は恍惚感(陶酔)を味わいます。しかし、投資家にとってここが最もリスキーな局面となります。
なぜなら、このステージの投資家の心理状態は、「自分は投資の天才かもしれない。相場は自分の思うように動いてくれるのだ」という自己陶酔に浸っているからです。
そして、自己陶酔に浸っている投資家は、天井においてさらに株を大きく買い増していきます。
第2ステージ;不安・現状否定・恐怖
第2ステージでは、投資家の思惑が徐々に裏切られていきます。今まで株を買えば期待通りすぐに利益が乗っていたのですが、このステージでは買ってもすぐに含み益となっていきます。
最初に現れるのが相場への不安心理(不安)です。この頃になると、ネガティブ材料を探し始めます。不安はすぐに「現状否定」へと変わり、株価の下落と共に「恐怖」へと発展していきます。
この頃になると、多くの投資家は株などのリスク資産から、国債などへの安全資産に移し替えます。
第3ステージ;自暴自棄・パニック、屈服・落胆
このステージでは投資家は自暴自棄になり、退場者も出てくるころです。さらなる損失から逃れるために、全ての持ち株を売ってしまいます。
その一方で持ち株を塩漬けにすることを決める投資家もいます。彼らは、今後の相場の行方を憂い、このまま投資を続けるかどうかに迷いが生じます。
しかし、皮肉にも多くの投資家は、ここが最高の投資チャンスであることに気づきません。
第4ステージ;うつ・希望・安心
株価が底をつき、徐々に上昇基調を取り戻してくると第4ステージです。
このステージの投資家は、未だ疑心暗鬼の状態となっています。従って、心の中では「このまま株価は上昇基調を継続させるのだろうか?」と猜疑心を抱いています。
しかし、猜疑心と恐怖心が邪魔をして、株を買い向かうことができません。つまり、心にアクションがコントロールされている状態です。
その後、株価は緩やかに上昇を開始し始めます。しかし、先ほども書いたように殆どの投資家は、心が恐怖で〆られているため株価上昇に確信を持つことができません。
そうこうしている内に、株価は上昇の勢いを加速させていきます。この頃になると、安心感も出てくるため、株を買い始める投資家が増えます。
しかし、この時、株価は既に6合目か7合目に到達しているのです。
まとめ
株のトレードをする際、投資家心理サイクルを把握しておくことは、とても有益です。
もちろん、株価の天井や底を予測することはできませんが、投資家心理を探ることでその予兆を感じとることは可能です。
しかし、注意しなければならないのは、「投資家心理」と「自分自身の心理状態」は異なるということ。
従って、周りの投資家の動向を常にチェックしておく必要があります。
その際に有用なツールとなるのがツイッターです。タイムラインに流れてくる投資家のツイートを観察していると、現在の投資家心理が手に取るようにわかります。
ここ数日のタイムラインに「暴落」について言及するものが増えてきました。ただ、株価が暴落するのは皆が「暴落」を言わなくなった頃なので、暴落はもう少し先だと思います。個人的には1月末から3月頃だと思っています。今は仕込み時。年内はフルポジで年明けからキャッシュ厚めにする予定です。
— Goemon (@Goemon_ryugi) November 28, 2020
まだ活用していない投資家は、ぜひとも試してみてください。
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