2020年4月4日時点におけるコロナウイルス感染のデータは以下の通りです。
- コロナウイルス感染者数;101,488人
- 死者数の合計;64,608人
- アメリカでの新たな感染者数;33,264人
イタリアでのコロナウイルス感染の現状
コロナウイルスによるイタリアでの死者の99%は、何らかの疾患を持っていた人です(イタリア健康局の調べ)。
現在、イタリアでのコロナ関連の死者は3000人を超えています。先週から150%以上の急激な増加となっています。
こちらのグラフを見てください。
これはイタリアでのコロナ感染拡大のグラフです(2020年4月2日時点)。
検査数(陽性数+陰性数)は増加傾向にありますが、全体に占める陽性者の割合(陽性数/全体数)は減少しているのがわかります。
- 検査数(陽性数+陰性数)は増加
- 陽性者の割合(陽性数/全体数)は減少
特に3月17日付近から陽性者の割合が減少しています。
このデータを見る限り、イタリアのコロナ感染拡大はピークアウトしたと思っていいと思います。
イタリアは2020年4月4日(土)に治安部隊の警察官を含む681人が、コロナウイルスによって死亡したと報告しています。
未だ感染拡大前の状態には程遠い状態ですが、1日の死者数は3月26日以来最低となっています。4月3日の766人から減少しています。また、新たな感染者数は4,805人であり、前日の4,585人から増加しています。
イタリアの死亡率が高い理由
イタリアでは、コロナ感染による死亡率が感染者全体の約8%となっており、他の国よりも高い割合となっています。
最新のデータによると、イタリアのコロナウイルス死亡者の約18%の医療記録を調査したところ、既往歴のない(健康状態に問題のない)死亡者は全体のわずか0.8%であることがわかっています。
一方、死亡者のほぼ半数が少なくとも3つの既往症を持ち、約4分の1が1つまたは2つの既往症を持っていました。また、死者の75%以上が高血圧、約35%が糖尿病、3分の1が心臓病を患っていました。
これらの事実から、コロナウイルス感染によって死亡している人の多くは、何らかの基礎疾患を持っている人たちであったことがわかります。
高齢者の死亡率が突出
感染者の年齢の中央値は63歳ですが、亡くなる方の多くは高齢者です。
イタリアでコロナウイルスで死亡した人の平均年齢は79.5歳。そして、40歳以下の犠牲者はすべて、重篤な既往症を持つ男性でした。
GIMBE財団は、約10万人のイタリア人がコロナウイルスに感染していると報告しています。
イタリアでは集団免疫獲得が近づいている
コロナウイルスの発生の震源地であるカスティリオーネ・ダーダでは、献血者の70%が陽性(抗体を持っていた)と判定されています。
これら抗体保有者は全て無症状です。ロンバルディア州のイタリア人の多くが免疫を獲得済みであることを示唆しており、これがコロナウイルスの感染が縮小傾向にあることの原因と思われます。
ニューヨークのコロナ感染拡大状況
以下のグラフは2020年4月4日時点におけるニューヨークのコロナ感染拡大状況です。
Covid tracking projectから4月4日時点でのニューヨークのコロナ感染データをグラフにしてあります。
- 検査数(陽性者数+陰性者数)増加⇒◎
- 死亡者数増加⇒×
検査数が急増しており、これは良いサインです。しかし、依然として死亡者数は増加傾向にあり、ピークアウトにはまだ時間を要すると思われます。
その他の国々での現況
こちらは2020年4月2日時点での各国のコロナウイルスの感染者数のグラフです。
このデータからわかることは、以下の通りです。
- イタリアはピークアウトしている可能性大
- スペイン、ドイツ、フランスは数日内にピークアウトする公算が大きい
- アメリカとイギリスはこれからさらに感染者が拡大する可能性あり
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