”世紀の相場師”ジェシー・リバモアに学ぶ【前編】

ある程度投資歴のある人ならば、ジェシー・リバモアという名前を聞いたことがあると思います。

ジェシー・リバモアは1877年に生まれました。14歳で株式の取引を始めています。もっとも多い時で約1億ドルの純資産を持っていました。

(しかし、ジェシー・リバモアは最終的に63歳の時に自殺しています)

彼が生きていた時代は、今から100年も前になりますが、私たちが彼から学ぶことができることはたくさんあります。

本記事では世紀の相場師”ジェシー・リバモア”が残した数々の名言をご紹介し、私たち現代の投資家が学べることを解説していきたいと思います。

”市場の牽引役を探し出せ”

市場には無数の銘柄があります。特に投資初心者の人にとっては、どの銘柄を買えばよいか全く見当がつかないと思います。

株式の購入前には、テクニカルやファンダメンタルズ等、いろいろと検証すべきことは多いですが、リバモアは「市場を牽引している銘柄を買え」と言っています。

なぜなら、その銘柄は将来的に市場をアウトパフォームームする可能性が高いからです。

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従って、銘柄選びに迷った場合、まずは今の市場でもっとも強い銘柄を探し出すことから始めましょう。

”過去に起こったことは再び起こる”

株式の値動きにもっとも影響を及ぼしているものは何だかわかりますか?

それは、人間の感情です。

そして、人間の感情の中でも特に”欲と恐怖”によって、値動き(チャート)が形成されていきます。

それでは、100年前の人間の性質(感情)と現代の人間の性質には、違いがあると思いますか?おそらく、何も変わっていません。

従って、市場が貪欲なら上昇トレンド、恐怖なら下落トレンドを形成します。今の相場も人間の欲と恐怖によって動かされています。

ただ、100年前と現代とでは一つだけ異なることがあります。それは、アルゴ取引の発達です。

現在の株式取引の90%以上はアルゴリズムによって行われています。

ご存じのようにこれは機械(AI)による取引であり感情がありません。しかし、それでも市場は我々の感情によって右往左往します。

なぜなら、AIは人間がコントロールしているからです。もう少し具体的に書くと、アルゴリズムのプログラミングは人間によって簡単に設定を変えることができます。

もう一度、ジェシー・リバモアの言葉を記しておきます

“過去に起こったことは、再び起こる。市場は人間によって動かされ、人間の性質は変わっていないからです。”

”私はいつも座って待つだけだ”

リバモアが言いたかったことは、「日々の株価の変動に囚われず、長い目で相場を見るべきだ」ということです。

また、彼のこの言葉から「高頻度のトレードの危うさ」についても学ぶことができます。

トレードで損失を出しているトレーダーの多くは、無駄なトレードが多い傾向があります。目の前の値動きに翻弄され、株の売買を繰り返してしまうのです。

逆に勝っているトレーダーは、チャートを眺めて様子見している時間の方が圧倒的に長い傾向があります。そして、彼らはここぞというチャンスの時に一気に勝負に出ます。

”相場で利益を得ることは可能、しかし常勝はあり得ない”

これは至極当たり前の言葉です。しかし、これを理解していないトレーダーは意外と多いかもしれません。

エントリーした後、自分の思惑通りに値が動けば利益を得ることができます。

しかし、思惑とは反対の値動きになれば損失を確定しなければなりません。

大切なのは損小利大です。

思惑通りに値が動いた時は利益確定を極限まで引っ張り、思惑と逆方向に値が動いた時は適切なタイミングでロスカットを行う必要があります。

つまり、適切なリスク管理を行うことで損小利大が可能となります。

“トレードは感情との闘いである”

トレードに関する知識(テクニカル、ファンダメンタルズなど)がどんなに豊富であっても、市場で生き残るには不十分です(優秀な経済学者が必ずしも優秀なトレーダーになれるわけではない)。

知識はある程度持っていれば十分です。

しかし、絶対不可欠なのは「感情にコントロールされないこと」です。

感情というのは”欲と恐怖” です(本ブログでは再三書いている通り)。

そして、感情にコントロールされないための方法の一つが「マイルールを確立し実行すること」です。

損失の痛み

我々人間がもっともストレスを感じるのが、何らかの「損失」を被った時です。

例えば、伴侶や恋人を亡くした時、自分の身体の一日を失った時など。

財産の損失も例外ではありません。

よって、市場でお金を失うことは全てのトレーダーにとって、とても強いストレスになります。

ロスカットをする時、感情が揺さぶられないトレーダーはいないと思います。

しかし、トレードを続けている限り、損失の痛みは必ず伴います。そして、痛みから逃げている限り、その痛みはいつまでも追いかけてきます。

損失の痛みを克服するためには、それを受け入れる以外に方法はありません。それができた時、トレーダーとして大きく進化していることでしょう。

損失の痛みを克服する方法

トレーダーとして成功するためには、損失の痛みを克服する必要があります。そのためには、いろいろな方法があると思いますが、その内のいくつかをご紹介したいと思います。

寄付をする

損失の痛みが強い人は、お金への執着が強い傾向があります。お金への執着を和らげる方法の一つに寄付があります。

寄付をすることで、お金への執着が小さくなっています。金額は関係ありません。無理のない範囲で継続的に寄付をしてみると良いでしょう。

余剰資金でトレード

これもとても大切なこと。恐らく、同じことを別のところで聞いたという人は多いと思います。

余剰資金でトレードしている場合、当然ながら気持ちに余裕が出ますので、損失の痛みは小さくなりロスカットも比較的スムーズにできるようになります。

もし、ポジションが気になって睡眠の質が落ちているようなら、余剰資金ではありませんので、一旦市場から資金を引き揚げることをお勧めします。

後編はこちらです。

お勧めのリバモア書籍

以下アマゾンより抜粋。

母からもらった5ドルを手に家出同然でボストンを目指した14歳の少年が、徒手空拳からやがて巨万の富を築き上げる――。

本書は「伝説の投機王」「ウォール街のグレート・ベア」などと称された相場師、ジェシー・リバモアがたどった破天荒な生涯を再現したものである。

この物語をおもしろくしているのは、リバモアが市場で大胆な勝負をしかけ、巨額の利益を上げていくシーンの数々である。

著者はその緊迫した投機的株取引の世界を見事に描きだしている。象徴的なのは、1929年の世界恐慌でのこと。主力銘柄の株価に「過熱し過ぎ」のサインを見たリバモアは、市場トレンドの変化を確信し、一気に「空売り」を開始する。

経済環境は順風満帆、相場は強気一辺倒のなかでである。ひとり流れに逆行するリバモアは、周囲から狂気の沙汰とさえ受け止められる。が、やがてブラックマンデーが到来。大暴落した市場で株を買い戻したリバモアは、1億ドル以上の利益を得る。

 

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これはリバモアをモデルにした小説です。投資家心理の描写が絶妙です。投資家心理に興味のある方は必読の書です。

以下アマゾンより抜粋。

わたしたち一人一人の欲望と幻想の総体、実はそれが「市場」の正体なのだ。本書は、ギャン、ソロス、と並ぶ天才的な投機家であるジェシー・リバモアを描いた「小説」である。

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