トレード(株・FX)はギャンブルではありません。しかし、トレーダーの中には、トレードがギャンブル(ギャンブルトレード)になっている人がいます。
トレードで大切なことの一つは、リスクを最小限に抑えることです。つまりリスク管理(マネジメント)です。
しかし、ギャンブルトレーダーはリスク管理がずさんどころか、知ってか知らずかリスクを取ることに快感を覚えてしまっています。
つまり、ギャンブルトレーダーは依存症に陥っているギャンブル依存症に陥っている可能性が高いと言えます。
本記事ではギャンブル依存症の8個の特徴についてご紹介したいと思います(参考;米国心理学会)。これらの特徴からギャンブル依存症の程度を判断することができます。
それでは早速本題に入っていきます。
まずは、ギャンブル依存症の8個の特徴を箇条書きでまとめておきます。
- トレードのことを常に考えている
- ポジポジ病
- 損失に対して過剰反応
- 気を紛らわせるためにトレード
- リベンジトレード
- 虚言壁
- 違法行為
- 感情のコントロールを喪失
それでは、1つ1つ解説していきます。
トレードのことを常に考えている
一日中トレードのことが頭から離れないようなら要注意です。
この状態に陥っている場合、睡眠の質は低下し、仕事には集中できず、QOL(Quality of Life;生活の質)が低下している可能性があります。
しかし、一旦チャートの前に座れば、何時間でも張り付いていられます。
また、この類のトレーダーに共通のこととして、過去の成功したトレードのことを何度も回想したり(他人に話したり)、高額な情報商材に散財していたりします。
ポジポジ病
ポジションを常に持っていないと、気持ちが落ち着かないのがポジポジ病の典型的な症状です。
逆にポジションを持っていないと、空虚感や物足りなさを感じます。
従って、ポジポジ病に罹っているトレーダーのエントリーは気分次第。正確には「ポジションが欲しい」という欲求に従ってポジションを取ります。
基本的にポジションを持っていることで安心感を得ていますので、値動きがポジションの逆方向に動いても割と平然としていられます。
最終的には、損失が膨大になるか、または追証が発生して強制ロスカットされるまでポジションを持ち続けます。
逆にエントリー後に思惑方向に動いても、なかなか利確しません。なぜなら、ポジションを取ったそもそもの動機が「ポジションを持つこと」なので、利確してポジションを手放したくないからです。
運良く利確できたとしても、すぐにポジションを取るのでトータルでは大負けします。
完全に病気です。
損失に対して過剰反応
トレードで損失を出せば、誰でも感情的反応は起こります。ロスカットの時、怒り、悲しみ、落胆、後悔などの感情に苛まれた経験を持つトレーダーは多いと思います。
しかし、ギャンブル依存症に陥っているトレーダーの場合、それが過剰に起こります。
感情の反応は連鎖します。そして、連鎖が続くと反応は強化されていくという性質を持っています。
従って、損失に対して過剰反応していると、その反応はさらに強化され、ますます苦しむことになります。
気を紛らわせるためにトレード
気を紛らわせるためやストレス発散のためにトレードしている場合があります。
このケースでは、日常生活において何か別の問題(ストレス)を抱えている可能性があります。
人間の心には「作用&反作用の法則」が働きます。つまり、作用があれば必ず反作用が起こります。代償作用とも言い換えることができます。
つまり、心がストレスを感じたら(作用)、それを帳消しにするような何か(反作用)が必要になります。それがたまたまトレードの場合、ギャンブルトレードになっている可能性が高いです。
リベンジトレード
リベンジ=復讐です。
トレードで損失を被ると、それを取り返そうとする気持ちが湧くのは至って普通のことです。
しかし、その感情を引きずったままトレードを続けていると、ギャンブルトレード陥ってしまう可能性があります。
エントリー前に自分の心を観察し、リベンジの気持ちがあるかどうか確認してみると良いでしょう。
もし、少しでもリベンジを感じていたら、エントリーは少し待つことをお勧めします。
罪悪感
ギャンブルトレードをしている人は、トレードをやっていることを身近な人(家族)に話すのを躊躇します。
おそらく、心の根底には「罪悪感」があることに気づいているからだと思います。
つまり、トレードをしているけれどもそれはギャンブルトレードであることを自分は理解しているのです。
罪悪感を抱きながらトレードをしているならば、それはギャンブルトレードとなっている可能性があります。
自分の心をよく観察してみてください。
違法行為
トレードに関連した詐欺行為や偽造、窃盗などを犯しているなら、かなり重度の依存症と言って良いでしょう(違法行為ですから犯罪に手を染めていることになります)。
ここまで重度だと自力更生は難しい可能性があります。
是非、専門家の助けを得るようにしてください。
感情のコントロールを喪失
トレードでもっとも気を付けるべき感情は「欲と怒り」です。
欲と怒りは人間の本能に基づく感情なので、なかなかコントロールは難しく、これが多くのトレーダー(99%)が成功できない理由にもなっています。
裏を返せば、1%の生き残りトレーダーとなるには、欲と怒りの感情にコントロールされない必要があります。
まとめ
ここまで紹介してきたギャンブルトレーダーの8つの特徴の内、4つ以上当てはまるようなら、あなたは重度のギャンブル依存症かもしれません。専門家の相談を早急に受けるようにしてください。
また、2個または3個なら、まだ軽度ですが重症化していく可能性がありますので、注意してください。