中国三強EVメーカー(NIO、Li auto、Xpeng)徹底比較

  • 2020年11月26日
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2020年現在、中国には雨後の筍のごとくEV車の生産メーカーが立ち上がっています。

現在、中国のEVメーカーは世界のEV車販売台数の50%以上を占めています。

また中国政府は2025年までに、中国国内で販売される新車の25%をEV車にすることを目標に掲げています。

従って、中国でのEV車の需要は今後も堅調に推移すると思われます。

NY市場に上場している中国のEV企業は、NIO、Li auto、Xpengの3社です(ティッカーシンボルはそれぞれ、NIO、LI、XPEV)。

本記事では中国の主要EVメーカーであるNIO、Li auto、Xpengの3社について

中国EVメーカー3社の概要

NIO

NIOは2014年に設立されたEVメーカーです。

現在、ES8、ES6、EC6の3車種を提供しています。

EC6

 

価格は5.1万ドル(520万円)からとなっており、テスラよりも安価に設定されています。

NIOはこのところの株価の上昇はすさまじく、やや過熱感があります。

これは、2020年10月の販売台数が前年比の2倍(5055台)となったことが好感された形です。

またNIOは自動運転技術の開発にも取り組んでいます。

さらにBattery as a Service(BaaS)という非常にユニークなサービスを提供しており、この点でテスラとは大きく差別化されています。

しかし、昨年(2019年)に車両火災事故があり、約5000台の車両をリコールしています。

  • テスラよりも安価な価格設定
  • 2020年10月の販売台数は前年比の2倍(5055台)
  • 自動運転技術の開発
  • Battery as a Service(BaaS)というユニークなサービス

Li auto

Li Autoが販売しているのは、小型のガソリンエンジンを搭載しバッテリーのために追加の電力を発生させることができるEV車です。

Li ONEはLi autoが販売するSUV車です。価格は4.6万ドル(480万円)と手頃な価格となっています。

Li autoの主力車”Li One SUV”

 

そのため、2020年9月に新EV車でもっとも人気のあるSUVにランクインしています。

2020年10月にLi ONE SUVを3692台販売し、前月比でおよそ5%の販売台数増加を記録しています。

ちなみに、Li ONE SUVは2019年末に生産を開始したばかりでした。

  • 小型ガソリンエンジン搭載EV車
  • 主力はLi ONE SUV
  • 価格は460万円と手頃設定

Xpeng

XpengはG3(SUV)やP7(4ドアセダン)などのEV車を製造・販売しています。

テスラのSUV車「モデルY」やセダン「モデル3」のライバルとしての位置づけとなっています。

主力はP7セダンです。今年初めに販売されましたが、前年比およそ230%増の3040台の販売台数を記録しています(直後に株価は7%上昇)。

P7セダン

 

価格はG3のベーシックバージョンが2,2万ドル(230万円)となっており、テスラに比べて格段に安く設定されています(補助金適用後の車両価格)。

ちなみに、G3は2019年の中国での電気SUV車のトップ3に入っています。

起業当初(2018年後半)は中国の老舗自動車メーカーと契約してEV車を生産していましたが、最近は広東省に自社工場を作り生産を開始しています。

  • G3(SUV)、P7(4ドアセダン)を生産・販売
  • G3のベーシックバージョンは230万円
  • 広東省に自社工場を建設

 

中国EVメーカーの納入台数・収益・利益率・株価について

納入台数

NIOは2018年には1.1万台を納入していますが、2019年には2.1万台に増加しています。

2020年は4万台に乗せてくると予想しています。

一方、Li autoとXpengは2.5万台を納入する可能性が高いです。

特にLi autoは2019年に1000台の納入台数だったので、25倍もの伸び率となります。

  • NIO:1.1万台(2018年)⇒2.1万台(2019年)
  • Li auto:1000台(2019年)⇒2.5万台(2020年(予測))
  • 2020年の各社の納入台数展望;NIO(4万台)、Li auto(2.5万台)、Xpeng(2.5万台)

収益

2019年のNIOの収益は11億ドル(1160億円)でした。

一方、Li autoは約4000万ドル(42億円)、Xpengは約3.3億ドル(347億円)でした。

2020年のNIOの収益は95%増加する可能性があります。

また、Xpengは120%の増加が見込まれています。

しかし、3社ともまだ若い企業であり、収益に対する研究開発費や販売費の割合が高く、赤字体質からは抜けきれていません。

ちなみに、2019年のNIOのネットマージンはマイナス195%、Li autoはマイナス860%、Xpengはマイナス160%となっています。

しかし、2020年は各社とも販売台数の増加が見込まれているため、これらの数字は大幅に改善する可能性高いです。

  • NIO:11億ドル(1160億円)
  • Li auto:4000万ドル(42億円)
  • Xpeng:3.3億ドル(347億円)

時価総額

NIOの時価総額は2020年11月12日現在でおよそ600億ドル(6.3兆円)となっています。

EV株への投資家の関心が急激に高まっているころから、株価は急伸しています。

また8月にアメリカで上場したLi autoとXpengの時価総額は、それぞれ210億ドル(2.4兆円)、245億ドル(2.6兆円)となっています。

NIOは2020年の予測売上高の15倍、Li autoは12倍、Xpengは20倍で取引されています。

3社ともバリュエーションは高いですが、これは投資家はこれらの企業が国内市場で成長を続けると予測していることの証左です。

中国でのEV車生産は製造コストが安いため、グローバルなEV市場で今後さらに販路を拡大していくことが予想されます(現在、3社とも販売は中国の国内に留まっています)。

  • NIO:600億ドル(6.3兆円)
  • Li auto:210億ドル(2.4兆円)
  • Xpeng:245億ドル(2.6兆円)

株価

それでは、3社の株価について見て行きます。

全て日足チャートになっています。

NIO

 

2020年10月14日に20ドル付近のレジスタンスを上にブレイクアウトした後、一気に55ドルまで駆け上がっています。

直近1カ月で株価は2.5倍になったことになります。

現在は直近高値を上に抜けたところですが、ここからさらに上値を追う展開になると思われます。

今年(2020年)の年末までに65ドルから70ドル。

そして、2021年末までに90ドルまで上昇する可能性が出てきました。

Li auto

2020年11月5日に高値28ドルを付けた後、35ドルから40ドルの間でもみ合いとなっていましたが、昨日(2020年11月24日)レンジ上限を早々に上にブレイクアウトしてきています。

直近4日間で10ドル超の大幅上昇となっています。

LI autoの年内目標株価は60ドルを想定しています。

Xpeng

中国の三大EV企業の中でもっとも上昇率が高いEV企業となっています。

2回のアキュムレーション・フェーズを経ただけで、株価は+300%まで上昇しています。

出来高もそれなりに伴っており、まだまだ買い圧力は収まっていない様子。

ただ、過熱感も出てきており、そろそろ大き目の調整が入ってもおかしくないと思っています。

NIOとLIはホルダーなのですが、XPEVは持っていないので、タイミングが合えば買っていきたいと思っています。

中国でのEV車販売台数は2025年までに4倍に

中国は世界最大の自動車市場です。

先述したように、中国政府は2025年までに全体の新車販売の20%を電気自動車(ハイブリッド、水素燃料電池車)にすることを発表しています。

ちなみに、現在市場に出回っているEV車はわずか5%に過ぎません。

つまり、これから5年間の内にEV車は4倍に増加することになります。

以下の棒グラフは中国におけるエネルギー車の販売台数推移です。

2019年において若干減っていますが、年々増加傾向にあることがわかると思います。

現時点ではまだ2020年のデータはありませんが、おそらく昨年よりも大幅に増加している可能性が高いです。

EV車の販売台数に注目してみると、直近2年間は100万台弱で横ばいとなっています。

先述したように、中国は2025年までにエネルギー車の割合を今の5%から20%にすると発表しています。

従って、単純に計算すると2025年のEV車の販売台数は400万台まで増加することになります。

これが、テスラやNIOなどの株価にどれほどのインパクトを与えるかおわかりでしょうか。

世界もEV車へシフト

こちらのグラフを見てください。

これは世界における自動車市場の推移予測です。

2020年時点では全車両に占めるEV車の割合はまだ3%しかありません。

これが、2025年には9%。

そして、2030年には18%まで拡大すると予想されています。

つまり、5年後のEV車生産数は今の3倍と試算されています。

10台に1台がEV車ということになりますが、まだ10%程度の普及率に留まっています。

つまり、EV車の市場拡大はまだまだ伸びしろが残されているということです。

EVメーカーへの投資

最後にEVメーカーへの投資についてお話したいと思います。

個人的には現在、NIOとLi auto、そしてテスラの株式を取得しています。

Xpengも押し目のタイミングを見て買っていく予定です。

ここまでの解説でもご理解いただけたと思いますが、EV車の市場はまだ未開拓です。

特にこれからの5年間が爆発的に市場拡大が起こると予想しています。

2020年現在のEV車の世界市場シェアはまだ3%に過ぎません。

従って、今から投資してもまったく遅くはないと思います。

むしろ、このタイミングを逃してしまうと株価は上がってしまい、購入を躊躇してしまうかもしれません。

2021年末のNIOの株価予想は70ドルから80ドル。テスラは650ドルから675ドルです。

NIOは数年内に販路をアジア、そしてヨーロッパへと拡大させていくことを言明しています。

そうなると、販売台数が急激に伸び、それに伴うようにして株価も上昇していくことでしょう。

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