NIOがアメリカ市場で上場廃止になる可能性!?

  • 2020年12月9日
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12月2日に米下院においてアメリカの監査基準を満たさない場合、中国企業のアメリカ市場での上場を却下できる法案が可決されています。

ちなみに、この法案は今年5月20日、既に米上院では可決済みです。

Bloomberg.com

米上院は20日、アリババ・グループ・ホールディングや百度(バイドゥ)などの中国企業による米証券取引所への株式上場を禁止す…

アメリカの市場に上場するためには、PCAOB(Public Company Accounting Oversight Board)の監査基準を満たす必要があります。

PCAOBは日本語だと、公開会社会計監査委員会となります。

公開会社等の株式発行者に対する監査を監督することを通じ、投資家利益の保護及び監査報告書発行における公益性を高めることを目的とする。連邦証券法に基づき提出されたコンプライアンスレポート等、証券ブローカー・ディーラー監査に対する監督も行っている(Wikipedia)。

もし、アメリカに上場している中国企業が、PCAOBにおる監査基準を満たせなかった場合、上場廃止ということになります。

本記事ではこの法案により、アメリカ市場に上場している中国企業(アリババ、NIO、バイドゥなど)がどのような影響を受けるかについて解説してあります。

PCAOBの監査基準

この法案は既に米上下院で可決されているため、後はトランプ大統領の署名を待つのみの状態です(トランプ大統領は間違いなく署名をするでしょう)。

PCAOBの監査基準は多岐に渡りますが、その中で特に以下の2つの項目が焦点となっています。

  1. 企業が外国政府の管理下にないことの証明
  2. PCAOBによる3年連続の監査受け入れ
投資家の間では、中国企業がこれらの監査基準を満たせず、「中国企業の上場廃止につながるのでは?」という思惑につながっているようです。
そのため、アリババやNIO、Xpengなどの中国企業の株価が軟調となっています(2020年12月9日現在)。
事実、米国に上場している多くの中国企業は、PCAOBによる監査を拒否しています。

NIOへの影響

まず、この法案に関して少し前に以下のようなツイートをしていますので、以下をどうぞ。

NIOはPWC(PricewaterhouseCoopers)という監査法人による監査を受けて、NY市場に上場をしています。

 

PWCの本社はアメリカにあり、NIOはPWCの上海現地法人による監査を受けています。

つまり、アメリカの監査法人による監査を受けているのと同じことになります。

ネット上では、「PWCの現地法人はアメリカ本部と異なるので、NIOは依然として上場廃止となる可能性がある」という意見も散見されます。

しかし、PWC内部でダブルスタンダードである可能性は低く、たとえ改めてNIOがPWC本部による監査を受けたとしても問題なくパスすると思われます。

また、この法案が実際に施行されたとしても、まだ3年の猶予があります。

それまでに、NIOは入念な準備をしてくるはずです。

NIOの株価への影響

まずはNIOの日足チャートを見てみましょう。

11月24日の高値57.2ドルをピークに調整安が続いています。

法案が米下院で可決されたのが12月2日ですが、この時、株価は直近最安値38.43ドルを付けています。

従って、投資家の一部は法案可決の一報により、NIOの株を売った可能性があります。

しかし、株価が40ドルを割ったあたりから、とても強い買いが入り6%弱も反発しています。

その後はレンジの値動きに終始していますが、下値は切り上げてきており、依然として投資家らの積極的な買いが入っているのがわかります。

この法案の上下院での可決は、アメリカに上場している中国企業にとってはネガティブに作用しているようですが、NIOを含め中国EV企業(LI、Xpeng)にとっては絶好の買い場になったと思われます。

結論

現在、アメリカの市場に上場している中国企業の多くは、既に厳しい監査を受けており、上場廃止となるリスクは極めて少ないと思われます。

ただし、中国の軍事関連の企業に対してはさらに厳しい監査が義務付けられるようになるため話は別です。

従って、少なくともNIOやLI、Xpeng、アリババ、バイドゥなどの中国企業が、アメリカ市場で上場廃止になる可能性は低いでしょう。

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