強い上昇トレンドでは、一本調子で価格が踏み上がっていくのでエントリーのタイミングをなかなかつかめないこともある。
まさに、「押し目買いに押し目なし」の状況である。しかし、実際はどんな上昇トレンドであっても、押し目やもみ合い(レンジ)の局面は訪れるものである。
本記事では、強烈な上昇トレンドのときのトレード法について解説してある。
エントリータイミングを辛抱強く待つ
強い上昇トレンドで価格推移している場合、ブレイクアウトエントリーが鉄則である。ブレイクアウトエントリーというのは、価格がレジスタンスラインを上方ブレイクした後の押し目をエントリーする手法である。
従って、上昇の途中でのエントリーはもっともやってはいけないことだ。このようなタイミングでのエントリーは、エントリー直後にポジションがマイナスになるか、もしくはロスカットにかかるリスクが高い。
しかし、タイミングさえ間違えなければ、比較的小さなリスクで大きな利益を積み上げていくことが可能である(損小利大)。
もっとも大切なことは「エントリータイミングを辛抱強く待つ」ことである。強い上昇トレンドでは、高値を次々と更新していく。そんな状況を見ていると、「相場に参加しないことが大きな損失」のような感覚に支配されていくことがある(機会損失)。
しかし、押し目は必ずやってくる。従って、機会損失感に煽られてエントリーする必要はない。押し目(またはレンジ)がやってくるまで、ひたすら待つことが大切である。
サポートラインまでの押し目をエントリー
サポートラインは、直近の高値または移動平均線であることが多い。特に強い上昇トレンドでは、短期の移動平均線(20日MAなど)で支えられながら上昇していくパターンが多くなる。
しかし、移動平均線にタッチしたタイミングでのエントリーは、お勧めしない。なぜなら、そのタイミングでトレンド転換が起こる可能性があるからだ。
もっともリスクが少ないのが、押し目を付けて上昇に転じた後、直近高値をブレイクアウトするタイミングでのエントリーである。
インジケーターを活用してエントリー精度を高める
ブレイクアウトエントリーの精度を高めるために、いくつかのインジケーターを利用することをお勧めする。ここでは、個人的に多様しているインジケーターについて解説する。
一つ目は出来高である。ブレイクアウトの瞬間に出来高が増加しているのが通常のパターンである。もし、そのタイミングで出来高の増加が認められなければ、「積極的な買い」ではない。よって、エントリーを見送った方が良いだろう。
二つ目は、その日の高値と終値の差を見ると良いだろう。終値が高値に近ければ近いほど、トレンドが強いことになる。つまり、高値と終値の差はトレンドの強さと反比例しているのだ。ローソク足が長い上髭を付けている場合は、上昇トレンドの勢いが減少していることを示唆しているため、エントリーには慎重になった方が良い。
三つ目のインジケーターはRSIである。これは、相場の過熱状況を数字で表したものだ。目安としてはRSIが70ポイント以上の場合「買われ過ぎ」、そして30ポイント以下の場合「売られ過ぎ」と分析できる。つまり、RSIが70ポイント以上、もしくは30ポイント以下で推移している場合、大きめの調整が入る可能性が高いことを示唆している。
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サポートラインとは、価格が下落してきたとき、下げ止まるポイントに引かれるラインのことである。一方、レジスタンスラインは、上昇局面において価格が上げ止まるポイントに引かれるラインのことである。
「相場で生き残れるのは全体の1割」などといったりする。それだけ、相場で生き残るのは難しいということだが、それには理由がある。