NYダウの年末までの展望を予測する

FRBの利下げは完全な悪手

2020年3月16日(月)は株式市場にとって、大きな記念すべき日となった。

それは、NYダウが1日の下げ幅歴史上最大の2997.10ドルを記録したからである。

この大記録の前日(2020年3月15日)、FRBは1.0ポイントという大きな利下げを執行している。それにも関わらず、ダウが歴史的な下落を記録したのは、投資家らの「失望」を買ったからに他ならない。

なぜなら、これでアメリカはほぼゼロ金利となったわけで、これ以上の利下げは事実上あり得ないからである。もちろん、マイナス金利という禁じ手もあるが、これは余りにも副作用がきつ過ぎる。

(ソース;日経新聞電子版より

事実、FRBはマイナス金利はあり得ないことを明言している。

利下げは株式市場を支えるためのもっとも効果的(故に劇薬)な方法である。そして、FRBはその切り札を既に使い果たしてしまった。

市場に広がった失望感と疑心暗鬼

市場の失望感も当然と言えよう。これは完全な悪手だろう。

FRBは直近の2週間で1.5%もの利下げをしている。あれほど利下げを渋っていたのにも関わらずである。

投資家らの間に、「これだけ急激で大幅な利下げをするということは、FRBは我々が知らない何かを知っているに違いない」という思惑が広がってもおかしくないだろう。

事実、ここまでのダウの値動きを見る限り、そのような投資家らの動揺が見て取れる。

さて、これからアメリカの打つ手は何が残されているだろうか。

現段階での選択はが3つある。

  1. 金融緩和
  2. 株式買い上げ
  3. 財政出動

金融緩和

これは既に発動済みである。

これから数か月の間、FRBはアメリカ国際を5000億ドル買い入れることを決めている。また住宅ローン担保証券は2000億ドルの買い入れる。さらにQE(量的緩和)も再び開始した。

株式買い上げ

日銀は既にETFを買い上げて、株価を支えているが、アメリカはまだ行っていない。

現行の法律ではFRBがアメリカの株式を買い上げていくことはできないからである。しかし、遅かれ早かれ、トランプは法整備を行い、日本のようにFRBが株式を買えるようにしていくことだろう。

財政出動

2020年3月18日(水)に財政出動が実施されることが決まった。

アメリカ国民1人につき1000ドルの小切手を送るというもの。総額1兆ドル(108兆円)の巨大な財政出動である。

現在、アメリカでは人の移動がかなり制限されている。つまり、レストランや小売店の閉鎖。さらに各種イベントの中止などにより、資金繰りに困り破綻するところが出てくる可能性がある。

この悪循環は金融危機へと発展するリスクがあるのだ。

よって、国民1人10万円の財政出動は、コロナウイルス感染拡大への時間稼ぎとしては十分機能すると思われる。

今後のダウの展望

まずはダウの月足チャートを見て見ることにする。

現在の下値目途は18000ドル。この価格帯を割ってきた場合、16500ドル。

現在、アメリカは様々な手を使って株価を支えてきている。コロナウイルスの感染拡大が収束すれば、株価は上昇基調を取り戻してくるだろう。

アメリカでのコロナウイルスの感染者数のピークアウトが、株価の底になる可能性が高い。そのタイミングが5月から6月付近とみている。

従って、6月頃にはダウは半値戻ししたと仮定した場合、25000ドル付近になるだろうか。

しかし、トランプも言及しているように、アメリカのリセッション入りが確定すれば(GDP値を見る必要があるので現段階では断定できない)、その後、株価はジリ下げしていく可能性が高い。

よって、コロナがピークアウトしたタイミングが、最後の『逃げ場』となる可能性がある。

アメリカのリセッション入りを想定した場合、年末のダウは現在の価格帯(20000ドル付近)をウロウロしているのではないだろうか。

以上をまとめると以下のようになる。

  1. 30000ドル⇒20000ドル(3月18日)
  2. 20000ドル⇒25000ドル~280000ドル(5月から6月にかけて)
  3. 25000ドル~28000ドル⇒20000ドル(2020年年末)

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